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【AfterEffects】数字のカウントアップ・ダウン動画の作り方

AfterEffectsで数字のカウントに使える<スライダー制御>!

今回はYoutubeに公開しているAfterEffectsで彩る世界#2の動画内で速度と高度を生成した方法を超簡単にご紹介!
この記事を読み終わるとAfterEffectsのスライダー制御を使って簡単にカウントアップ・ダウンや速度計、高度計のような演出を作ることができます!

スライダー制御とは

スライダー制御は、AfterEffectsに"標準搭載されているエフェクト"です。
エクスプレッション制御に分類されていて、紐づけた値を増減を管理できます。位置やサイズなど幅広く使うことができますが、値が一つになってしまうので位置に適用するのは少し工夫が必要です。今回はこのエフェクトを使って数字のカウントアップ・ダウンエフェクトと速度計やグラフなど数字の上限を表現したいときに役立つエフェクトを作っていきます!

スライダー制御を入れるメリットについて

AfterEffectsではエフェクトの数値を直接上限させる方法と今回使うスライダー制御のようにエクスプレッション(紐づけ)を利用して数値の上限を制御する2通りの方法があります。筆者も感じた疑問ですが、なぜ直接エフェクトの数字をいじらないのか?その方が簡単じゃないかと思った方もいると思います。実際、"レイヤーが一つの場合"はエフェクト内の数値をいじったほうが楽です。AfterEffectsにおいてスライダー制御が役に立つのは"2つ以上の別々のレイヤーやエフェクトの値を操作したい場合"です。例えばYoutubeのプレミア公開時に表示されるカウントダウンの画面の様に途中から一桁のタイマーに切り替えたいときなどに役に立ちます。簡単ですが見本を作ったので確認してみてください!また今回後半で制作する数字と図形を連動させて変化を表現したいときには必須の技術です!

AfterEffectsで作れるカウント動画の種類

では実際にスライダー制御を使うとどのような動画や演出が作れるのか
・タイマーのカウントアップ・ダウン
・グラフのような数字と図を連動させて変化させる
・速度計や高度計 etc...
数字を変化させる演出であれば応用することができます!今回はAfterEffectsを使って作り方を解説していきます。

カウントタイマーの作り方:AfterEffects

早速AfterEffectsを使ってカウントアップ・ダウンエフェクトの基礎を作っていきましょう。
❶文字レイヤーを作る(文字は何でもOKです)
テキストボックスの幅は画面いっぱいに広げていきます。理由はエフェクトを適用したときに正しく表示されないためです。
テキストサイズは人それぞれ変えて大丈夫です!位置は画面の中央にセットしておきます。


❷エフェクト「番号」と「スライダー制御」をレイヤーに適用する
エフェクト&プリセット→テキスト→番号です!
本来はヌルオブジェクトなどにスライダー制御を入れて複数のレイヤーを制御しますが、今回はやり方紹介ということでご勘弁ください💦


適用するとフォントや位置を設定できるので、位置は中央揃えにしておきます。フォントは自由です。


適用するとめちゃめちゃ文字が小さい+赤色になっているのでこれも変更していきます。(フォントと位置の設定と同じ工程で変えさせてほしい💦)


❸値/オフセット...数とスライダーを紐づける
エフェクト「番号」内の”値/オフセット...数”とエフェクト「スライダー制御」内の"スライダー"をエクスプレッションします。


❹種類を数値から時間に変更する(ここは用途によって変わります)
エフェクト「番号」内にパラメータがあるのでこれを変更していきます。


❺後はスライダーのパラメータを変更して、キーフレームを打てばカウンターの出来上がりです!

速度計風に数字をカウントさせる方法:AfterEffects

先述した通り、スライダー制御を使うメリットは複数のパラメータを一括管理できることです。
引き続きAfterEffectsを使って、今度は速度計のようなエフェクトをスライダー制御を使って作っていきましょう!

❶文字レイヤーと長方形レイヤーを作る(文字は何でもOKです、テキストボックスの横幅は広めにする)

❷ヌルオブジェクトを作成し、スライダー制御を適用する
今回は複数個のパラメータをスライダー制御で一括管理するので、ヌルオブジェクト(ヌル=空っぽ)を作成してエフェクト専用のレイヤーとします。こうすることで管理しやすくなりますね。


❸文字レイヤーをカウントタイマーにする。
上で作った手順で文字レイヤーをカウンターにしていきます!ただし、今回はスライダー制御がヌルオブジェクトにあるのでその違いだけ気を付けてくださいね。

❹長方形レイヤーのサイズにエクスプレッション制御をおこなう。
ココから少し特殊な処理をしていきます!長方形レイヤーのサイズに対して以下の記述をします。
x=100
y=thisComp.layer("スライダー入ってます").effect("スライダー制御")("スライダー");
[x, y]

※"スライダー入ってます"の部分はヌルオブジェクトの名前なので人によって変わります。
意味を簡単に解説すると、x=100はX軸(横)をサイズ100固定で、Y軸(縦)だけエクスプレッション制御でスライダーの値と同期してね、わかりやすいように[x,y]ってメモしておくからねという感じです。ちなみにx,yは代数なのでαでもβでも最後の[]の中で指定すればなんでも使えます。私は今回YOKO、TATEという台数で動かしてみました!今回は個人で作ったものですが、お仕事で使う場合は"絶対にほかの人が一目見てわかるようにしましょう”。


❺キーフレームをお好みで設定して終わりです。下記の動画のようなエフェクトができます。

まとめ&筆者情報

まとめ

スライダー制御含めてエクスプレッション制御は適用しただけでは効果を発揮しませんが、しっかり仕組みを知っておけば作業が簡単になる+AfterEffectsを使うのが楽しくなる便利なエフェクトたちです。皆さんの作業の参考になれば幸いですm(__)m

筆者情報

使えたら使ってください
動画屋 堀川
個人で映像制作をしている人。
大のゲーム好きで制限がないなら24時間365日やってしまう。
大学ではロボット工学を学び、プログラマーとして企業に勤めていたが映像制作への熱意が爆発し、退職。その後、横浜市認知症デイサービス協議会の研修動画などの制作に携わる。自分の興味があることにはとことん突き進む。個人でYoutubeチャンネルをやっている。
・サバゲー:サバゲーYoutubeチャンネル
・ゲーム:ゲームYoutubeチャンネル